BMW 320d Touring M sport の オイル交換
BMW F31 320d ツーリングのオイル交換の様子を紹介します。
作業に入る前に、iDriveの画面から車両の様子を確認しましょう。まずは「MENU」から「車両情報」へ
さて実際の作業に入っていきましょう。今回は下抜きで行うため、床下のドレンボルトを外す必要があります。今回はこんなスロープを用意しました。
フロントに置いて、その上まで動かします。これだとフロントのみ少し上がる形なので、ウマ(ジャッキスタンド)をリアに置いて、車体を水平にしてから下抜きをしようと考えましたが、ウマを噛ませるために、リアのセンターをジャッキアップしようと思ったら、床下センターにジャッキポイントが見つかりません。デフでも露出しているかと思ったら何もないのです。調べると、やはりリアのセンターデフあたりがジャッキポイントらしいとわかりましたが、そこにアクセスするのに適当なジャッキも見当たりません。よって、多少は斜めになってしまっていますが、このスタンドのみで作業(フロントだけ170mm上げることにしました)
さてボンネットを開けます。個人的に「BMWは整備性いいなぁ」と思う機構の一つがこれ。いわゆるボンネットを開けるエンジンフードオープナーなのですが、「2X」というのがポイントで、これを2回操作すると、すぐにボンネットが開きます。そうこの2回というのは、1回目は普通のボンネットオープン。2回目は、ボンネットのセカンドロックの解除です。これにより、ボンネットとグリルの間に手を挟み「えっと、こいつはどこにつまみがあったかな?」と、もそもそ探す必要はなくなります。
ボンネットが開きました。き、汚いのは気のせいです。
エンジンにかかっているカバーをパカッと開けます。力も何もいらず、本当にパカッツと取れます。
右の奥に、オイルフィルターエレメントが格納されているハウジングがあります。作業に入る前に位置や、工具を確認。前回のオイル交換でフィルターも替えたのですが、オイル真っ黒ディーゼルくんなので今回もオイルフィルターまで交換したいと思います。
廃油を受ける箱をセットします。近所のホームセンターで400円ほど。6.5L用の最大サイズを用意しました。
では、オイルを抜いていきましょう。まず、エンジン上部のオイルフィラーキャップを外し、抜けを良くします。
いよいよドレンプラグを抜いていきます。近頃のBMWは、ボディー下部もつくりがしっかりしていて、下部機器類がほとんど露出していません。(だからこそジャッキアップポイントも見にくかったのですが・・)。ただし、整備性の良さは定評のあるBMW。オイル交換用のドレンホールは、カバーがついていてすぐにアクセスできるようになります。まず、マイナスドライバーで、簡単な(でも大きい)樹脂のねじをゆっくり回します。これで下部の樹脂カバーに窓(というか穴)が開きます。
するとその中からドレンボルトが出てきます。
17mmの(エクステンションをつけた)ラチェットレンチでゆっくりとボルトを緩めます。オイルが出てきそうになったら、回収箱を近づけ、ドキドキしながら、ゆっくり、ゆっくり回していきます。そして・・・「今回こそきれいに外そう!」と努力してみましたが、今回も手が派手に汚れてしまいました。
さて、無事にオイルが抜け始めたことを確認して、今度はフィルターの交換です。まず、オイルフィルターのハウジングの周辺に厚手の(キッチンペーパーのような) 紙を配置します。エレメントが取り出せたとき、余計なものを汚さない配慮です。
このハウジングはプラスチックでできていますが、六角レンチで外すことができます。ただし、直径が27mm。このサイズのソケットが手元になかったので、今回「27mm」のソケットレンチを買ってしまいました。amazonで500円程度の安物ですが、これで十分です。
交換前のフィルターです。今回BOSCHにしてみました。環境をすごく気にするドイツそしてBMWはオイルフィルターは紙とプラスチックだけでできています。よって外国製ですが、日本に比べて安価だと思います。といっても純正品は7000円ぐらい、BOSCHでも3000円程度。中国サイトでは500円代で売っていました。ちなみにBOSCH版は、フィルターハウジングのOリングと、銅製のドレンワッシャーが同梱されていました。
取り出したオイルフィルターを使って新旧を比べます。やっぱりディーゼルエンジンってすごいことになっているんですね。
フタが、オイルエレメントアダプターを兼ねていて、フタをとろうとするとフィルター本体がついてきます。このフタとフィルターの分離方法がわからなかったのですが、しばらくいじっているとポンととれました。そして付属の新しいOリングのゴムを取り付けます。そうそうその際、新しいオイルを塗布してから、というのも重要ポイントです。
新旧のドレンワッシャーとドレンボルトです。ボルトをパーツクリーナーでしっかり洗い、新しいワッシャーをつけたら準備万端です。
そうこうしているうちにオイルが抜けきりました。ドレンボルトを17mmのソケットレンチを使ってまし締めをします。締め付けトルクですが、R35のGT-Rで34N・mぐらいというように、国産車は30~40N・mって当たり前なのですが、この車の場合は25N・m。なぜそんなに弱いのかというとオイルパンがアルミ製らしいとのこと。
ではオイルを入れていきます。F31のN47エンジンは、「エレメントなしで5L、エレメントありで5.2L」ですので、5.2Lを計りながら入れていきます。オイルはCastrol EDGE titanium
5W-30 をチョイスしました。あるサイトに紹介してあったので多分これで大丈夫とは思いますが、BMWに適合するオイルは様々な規格があるようなのですが、本当にこれでいいのかちょっと自信がありません・・・。
規定量入っているかレベルゲージで確認します。じつはこのアナログな確認方法、先代3シリーズのE90では廃止されてしまっていたのです。でもさすがに文句が多数出たらしく、F30/31で復活したとのこと。やっぱりすぐに確認できるのは使い勝手がとても良いです。
オイルも入れきったので、エンジンフードをもとに戻します。
カバーだけ、ちょこっと掃除してみました。
最後の仕上げです。車のシステムにオイル交換をしたことを登録(リセット)をします。
F31の前期までは、このようにメーター左隅にあるリセットボタン(普段はトリップ計の距離のリセット用)でリセットができるから便利です。まず、スタートストップボタンを1回押し、エンジンをかけずにシステムだけを起動した状態で、リセットボタンを3秒以上長押しすると「エンジンオイルrセット可能」と出てきます。
そして、一度手を話した後で、さらに長押しすると「リセットしますか?」と出ます。
すると「リセット中」「リセット完了」と表示され、全作業が終了です。
エンジンオイル交換後は確実に静かで、軽やかなふけ上がりになった気がします(個人の感想です)。こんなに変わるなら早くやれば良かった・・・・。